抗がん剤治療による脱毛は、多くの患者さんにとって大きな悩みのひとつです。
治療終了後、髪が再び生え始めると「早くカラーをして以前のようにおしゃれを楽しみたい」と思う方も少なくありません。
しかし、生えたばかりの髪や頭皮は非常にデリケートであり、ヘアカラーを再開する時期には注意が必要です。
ここでは、一般的な情報をもとに、「ヘアカラーはいつから可能か」についてまとめました。
1. 髪が生え始める時期
- 抗がん剤終了から 2〜3か月後 に産毛状の新しい髪が生えてきます。
- 半年ほど経つとショートスタイル程度まで伸びてくる方も多いですが、この段階ではまだ細く柔らかい状態です。
2. ヘアカラー再開の目安
- 一般的には 治療終了から6か月〜1年程度経過し、髪質や頭皮状態が安定してから が推奨されます。
- 髪だけでなく頭皮も薬剤で敏感になっているため、早すぎるカラーリングは刺激となり炎症やダメージにつながります。
- 「見た目上もう染めてもいいかな?」と思っても、必ず主治医へ確認してください。
3. カラーリング時の注意点
- 必ずパッチテスト
肌トラブル予防として48時間前に実施しましょう。 - 低刺激・ノンジアミン系製品を選ぶ
敏感肌用・植物由来成分配合など頭皮への負担少ないものがおすすめです。 - 美容師へ相談
「抗がん剤治療後」であることを伝えることで、より慎重な対応(弱酸性カラーやヘナ使用など)が可能になります。 - 体調優先
免疫力低下中や疲労強い日は避けましょう。
4. カラー以外のおしゃれ方法
- ウィッグや医療用帽子で色味・スタイルチェンジを楽しむ
- カラースプレーや一時染毛料(シャンプーで落ちるタイプ)活用 → 頭皮負担少なく気分転換可能
5. 医師へ相談すべきサイン
以下の場合は自己判断せず主治医へ相談してください:
- 頭皮赤み・湿疹・強い乾燥残存時
- 発毛スピード遅延/抜け毛続いている場合
【まとめ】
抗がん剤終了後、新しい髪は約2〜3か月で生え始めますが、まだデリケートなためヘアカラー再開は6か月〜1年以降が安心です。
不安点あれば必ず主治医へ確認し、美容師にも状況共有しましょう。
それまではウィッグや帽子、一時染毛料など“今できるおしゃれ”を取り入れて前向きに過ごしてください。“焦らずゆっくり”こそ最大のケアです!