抗がん剤治療が始まると、多くの人が直面するのが「脱毛」の副作用です。髪が抜け始めたり、すっかり抜け落ちたりすると、「これまでと同じように頭を洗っていいのだろうか」と不安になりますよね。
抗がん剤の影響を受けている頭皮は、想像以上にデリケートで乾燥しやすい状態になっています。しかし、髪が抜けても頭皮からは皮脂や汗が分泌され続けているため、適切なケアで清潔に保つことがとても重要です。
今回は、抗がん剤治療中から治療後(地毛の回復期)にかけての、シャンプーの正しい頻度や具体的な洗い方のコツを分かりやすくご紹介します。
1. シャンプーの理想的な「頻度」は?
治療中(脱毛期):基本は毎日または1日おき
髪の毛が少なくなったり、すべて抜け落ちたりしても、「毎日または1日おき」のペースで頭皮を洗うのが基本です。
大人の頭皮は、顔の2倍以上の皮脂が分泌されているといわれています。洗髪を怠ると、毛穴に皮脂が詰まってニオイや湿疹、炎症の原因になり、次に生えてくる髪の発育にも悪影響を及ぼしかねません。ただし、治療の副作用でだるいときや体調が優れないときは無理をせず、体調を最優先してください。
大人の頭皮は、顔の2倍以上の皮脂が分泌されているといわれています。洗髪を怠ると、毛穴に皮脂が詰まってニオイや湿疹、炎症の原因になり、次に生えてくる髪の発育にも悪影響を及ぼしかねません。ただし、治療の副作用でだるいときや体調が優れないときは無理をせず、体調を最優先してください。
治療後(発毛期):地毛の成長に合わせて調整
抗がん剤の投与が終わると、約1〜2ヶ月で少しずつうぶ毛のような新しい髪が生え始めます。この時期も基本は「毎日〜1日おき」の洗髪を継続します。頭皮の乾燥が強く、フケやかゆみが気になるときは、2日に1回にするなど、肌の状態に合わせて柔軟に調整しましょう。
2. 治療中の頭皮に優しい「シャンプーの選び方」
デリケートな時期の頭皮には、洗浄力が強すぎる市販のシャンプーは刺激が強すぎることがあります。以下のポイントを意識して選んでみてください。
- アミノ酸系や石鹸系の低刺激シャンプー:肌の潤いを守りながら優しく洗える、敏感肌用や無香料のものがおすすめです。
- 泡で出てくるタイプ:髪が少なくなると、手のひらでシャンプーを泡立てるのが難しくなります。最初から泡で出るタイプなら、頭皮に余計な摩擦を与えずに洗えます。
※「赤ちゃん用(ベビーシャンプー)」や「洗顔ソープ」は、一見お肌に良さそうですが、大人の頭皮の皮脂を落とすには洗浄力が足りず、油分が残ってニオイの原因になることがあるため注意が必要です。
3. 頭皮を傷つけない「正しい洗い方」5つのステップ
洗うときは「ゴシゴシ擦らない」ことが最大の鉄則です。頭皮をいたわる以下の手順を意識しましょう。
① ぬるま湯での予洗い
38度前後のぬるま湯で、頭皮全体の汚れを優しく流します。熱すぎるお湯は頭皮を乾燥させるため厳禁です。
② 泡で包み込むように洗う
シャンプーをしっかりと泡立て(または泡シャンプーを使い)、手のひらで頭皮全体に広げます。
③ 指の腹で優しく揉む
爪を立てたり、手のひらで強くこすったりしてはいけません。指の腹を使って、頭皮を優しくマッサージするように、揉み洗いをします。脱毛が始まっている時期に無理に髪を引っ張ると、毛根を傷つける恐れがあるため注意してください。
④ しっかりとすすぐ
シャンプーの成分が頭皮に残ると、かゆみや荒れの原因になります。耳の後ろや生え際まで、ぬるま湯で念入りに洗い流しましょう。
⑤ タオルで押さえるように拭く
洗髪後は、柔らかいバスタオルを頭に優しく当て、水分を吸い込ませるようにして拭き取ります。
4. 洗髪後のアフターケアと注意点
ドライヤーは「冷風」や「弱風」を意識
髪が短い、またはない状態でも、頭皮を濡れたまま放置すると雑菌が繁殖しやすくなります。ドライヤーを使う際は、頭皮への負担を減らすために「冷風」または「弱風」を使い、優しく乾かしてください。
保湿ケアをプラスする
洗髪後の頭皮は乾燥しがちです。アルコール(エタノール)が配合されていない、頭皮用の保湿ローションやマイルドな化粧水を使って、しっかり潤いを与えましょう。
外出時は帽子やウィッグで頭皮を保護
髪の毛には「紫外線」や「摩擦」「寒さ」から頭皮を守る大切な役割があります。脱毛中はこれらの刺激がダイレクトに頭皮へ伝わってしまうため、外出時には医療用ウィッグや、オーガニックコットンなどの肌触りの良い帽子をかぶって保護してあげてください。
まとめ:自分のペースで、心地よいケアを
抗がん剤治療中や治療後の頭皮ケアは、次に生えてくる健康な髪のための「土壌づくり」の時間でもあります。毎日きっちり洗わなければと義務感に駆られる必要はありません。体調が優れないときは無理をせず、お湯で流すだけにしたり、拭き取りシートを活用したりするのも一つの方法です。
ご自身の体調や頭皮の状態に耳を傾けながら、優しく心地よいヘアケアを続けていきましょう。もし頭皮に強い赤み、かゆみ、痛みなどの異常が現れた場合は、我慢せずに主治医や看護師さんに相談してくださいね。
















