抗がん剤治療中や治療直後は、髪の毛だけでなく頭皮も非常にデリケートな状態になります。
脱毛によって直接紫外線を浴びやすくなるため、乾燥・赤み・炎症・色素沈着などのトラブルが起こりやすいのです。
また、新しく生えてきた髪は細く弱いため、紫外線ダメージを受けやすくなります。そこで重要になるのが「紫外線対策」です。
ここでは、一般的な工夫例をもとに、具体的な方法をご紹介します。
1. 帽子で守る
- 医療用帽子(コットン素材)
肌当たり柔らかく通気性良好。就寝時にも使用可能です。 - UVカット加工帽子
日常外出時にはUVカット機能付きがおすすめ。つば広タイプなら顔全体も保護できます。 - 色選び:黒より淡色系の方が熱吸収少なく夏場快適です。
2. 日傘を活用
- UVカット率99%以上の日傘を選ぶと安心です。
- 外出時間が長い場合は「遮光」機能付きがおすすめ(熱中症予防にも有効)。
3. ウィッグ利用時の工夫
- 医療用ウィッグ自体にも紫外線防止効果があります。ただし人工毛は長時間強い日差しに当たると退色することもあるため、帽子や日傘併用するとさらに安心です。
- 通気性インナーキャップを使えば蒸れ防止+汗吸収効果も得られます。
4. 日焼け止めクリーム
- SPF20〜30程度/PA++程度の日焼け止めで十分(日常生活レベル)。
- 紫外線吸収剤不使用(ノンケミカル)タイプなら敏感肌でも使いやすいです。
- 頭皮専用スプレータイプの日焼け止めも市販されています(ただし刺激少ない製品を選ぶこと)。
5. 外出時間・環境調整
- 紫外線量ピーク(10〜14時)の直射日光はできるだけ避けましょう。
- 木陰や屋内移動など「影」をうまく利用することも有効です。
6. 室内でも油断しない
窓ガラス越しにもUVA波は届きます。在宅時でも長時間窓際で過ごす場合には帽子や薄手スカーフで頭部保護しましょう。
【まとめ】
抗がん剤治療中・治療後の紫外線対策には、「帽子」「日傘」「低刺激の日焼け止め」「ウィッグ+インナーキャップ」の組み合わせが効果的です。
不安点あれば主治医や看護師へ相談してください。
“清潔”“保湿”“紫外線から守る”という基本3本柱を意識して、新しい髪と頭皮を大切に育てていきましょう!