「最近、髪が抜ける量が増えた」「円形にハゲてしまった」「全体的に薄くなってきた」――そんな悩みを抱えていませんか?
脱毛症は年齢や性別を問わず誰にでも起こり得る身近なトラブルです。見た目の変化はもちろん、精神的なストレスや日常生活への影響も大きく、「どうしたらいいの?」と不安になる方も多いでしょう。
本記事では、一般論と医療現場でよく相談される内容をもとに、「脱毛症」の基礎知識から主な種類、治療法、QOL(生活の質)を守る工夫まで詳しくご紹介します。
1. 脱毛症とは?
脱毛症とは、頭髪や体毛が部分的または全体的に抜け落ちる状態を指します。
原因や経過によってさまざまなタイプがありますが、大きく分けて以下のようなものがあります。
主な種類
- 円形脱毛症:突然円形または楕円形に髪が抜ける。自己免疫反応などが関与。
- 男性型脱毛症(AGA)/女性型脱毛症(FAGA):遺伝・ホルモンバランス変化による進行性の薄毛。
- 薬剤性脱毛症:抗がん剤・放射線治療・一部薬剤使用後に起こる一時的な全身性または局所性の脱毛。
- 瘢痕性(はんこんせい)脱毛症:皮膚疾患や外傷で頭皮組織自体が損傷し、その部分から発毛できなくなるタイプ。
2. 症状と経過
- 部分的(円形/多発型)あるいは全体的(びまん型/全頭型)に抜けます。
- 円形脱毛の場合、突然コイン大~手のひら大まで様々な範囲で生じます。
- 男性型/女性型では徐々に生え際や頭頂部から薄くなる傾向があります。
- 抗がん剤など薬剤性の場合、多くは治療終了後2~3ヶ月で再生開始し半年~1年ほどで元通りになることも多いです。
- かゆみや赤み等を伴う場合もあり、炎症兆候には注意しましょう。
3. 原因について
【A】自己免疫異常
自分自身の免疫細胞が誤って髪の根元(毛包)を攻撃してしまうことで起こります。(例:円形脱毛症)
【B】ホルモンバランス
男性ホルモン感受性による進行性薄毛(AGA/FAGA)は遺伝要素も強いですが、更年期以降女性にも増加傾向です。
【C】薬剤・治療副作用
抗がん剤・放射線治療などでは細胞分裂盛んな組織=「髪」へダメージ及ぶため、一時的だとしてもショックは大きいものです。
【D】外傷・皮膚疾患
火傷/感染/重度湿疹等で頭皮組織そのもの損傷→瘢痕化すると、その部分だけ発毛困難になります。
4. 治療と対策
【A】まずは専門医受診!
気になる場合は早めに皮膚科専門医へご相談ください。血液検査や頭皮観察など適切な診断につながります。
【B】内服・外用薬
- 円形脱毛症にはステロイド外用・局所注射・免疫抑制薬等
- 男性型/女性型にはミノキシジル外用、フィナステリド内服等
※市販育毛剤だけでなく必ず医師指示下利用推奨!
【C】生活習慣改善
バランス良い食事、ストレスケア、十分な睡眠…基本ですが意外と効果大!特にストレスマネジメント重要視されています。
【D】ウィッグ・帽子活用
外見カバー&QOL向上目的で医療用ウィッグ利用も有効です。アピアランスケア窓口でも相談可能。
「どんな商品がおすすめ?」「助成金制度ある?」など遠慮なく質問してください。
【E】心理サポート
精神的負担軽減にはカウンセリングや患者会参加もおすすめ。「同じ悩み持つ人」と話すことで安心感UPにつながります。
5. よくある質問Q&A
Q:「自然治癒することある?」
A:円形脱毛なら数ヶ月~1年程度で自然回復例多数。ただし再発率高いため油断禁物!
Q:「ウィッグ使うタイミングは?」
A:「人目気になる」「おしゃれ楽しみたい」…あなた自身の“今”感じたタイミングでOK!
Q:「家族としてできること?」
A:“頑張れ!”より“今日はどうだった?”寄り添う姿勢+情報共有意識してみてください。
【まとめ】
「脱毛症」は原因や経過によって対応法が異なります。気になる場合は早めに皮膚科専門医へご相談ください。
また抗がん剤治療中の場合、不安点あれば主治医・看護師にも遠慮なくご質問ください。
一人ひとり違う悩みに寄り添ったサポート体制があります。“あなた自身”だからこそできる最適解、一緒に探していきましょう!