### がん診断後の気持ちの変化:自分や家族の心の健康を守るために
がん診断を受けた時のあの衝撃は、誰もが忘れられないものですよね。
「抗がん剤」という言葉を聞いただけで、不安でいっぱいになる方も多いと思います。
治療を控えたあなたやご家族の皆さんに、心の準備と具体的なヒントをお伝えしたいと思います。
### 悲しみや不安は自然な反応
「がん」と告げられた日から、心はジェットコースターのように上下するかもしれません。
「なぜ私が?」という怒り、「これから何が起こるの?」という不安、そして時に深い悲しみ。これらはすべて、正常な心の反応なんですよ。
特に抗がん剤治療を前にすると、「髪が抜けるかも」「人前に出られなくなるかも」という心配が大きくなりますよね。
でも安心してください。多くの方は2〜3週間ほどで少しずつこの感情の波と付き合えるようになっていきます。
実は、こうした感情をしっかり感じることが、次の一歩を踏み出す力になるんです
。無理に「強くならなきゃ」と思わなくても大丈夫。あなたの感じ方は間違っていません。
### 適応障害とうつ病の違い
がん診断後の心の反応が長引いたり、日常生活が難しくなるほど強くなったりすることもあります。
適応障害は、大きなストレスへの反応として現れます。
例えば「今日は病院で落ち込んだけど、孫の動画を見たら少し笑顔になれた」というように、楽しいことには反応できる状態です。
時間帯や状況によって気分が変わることもあります。
一方、うつ病になると「大好きだった音楽を聴いても何も感じない」「朝から晩まで気分が重い」「何をしても自分を責めてしまう」といった症状が続きます。
私がケアしたAさん(40代女性)は、抗がん剤治療前に「髪が抜けたら会社に行けない」と深く悩んでいました。
ウィッグ選びのサポートと職場への伝え方をアドバイスしたところ、「具体的な対策があると安心する」と前向きになられました。
不安は具体的な準備で和らぐことが多いんですよ。
### 専門家に相談するタイミング
次のようなサインがあれば、心のケアの専門家に相談してみましょう:
– 2週間以上続く強い気分の落ち込み
– 「眠れない」「食べられない」が続く
– 「生きていても仕方ない」と感じる
– 家族や友人との会話を完全に避ける
今や多くの病院では、心のケアの専門家(サイコオンコロジスト)や看護師が患者さんの心のサポートをしています。
また、私たちアピアランスケア(外見ケア)の専門家は、脱毛時のウィッグ選びや、眉毛・まつげがなくなった時のメイク法、肌トラブルへの対処法まで、具体的なお手伝いができます。
Bさん(60代男性)は「男なのに髪が抜けることを気にするなんて」と誰にも相談できずにいました。
しかし、男性用ウィッグや帽子の選び方を知り、同じ経験をした先輩患者さんの話を聞いて「自分だけじゃないんだ」と安心されました。
心と体は深く関連しています。感情を閉じ込めると、体の回復力も弱くなることがあります。
辛い気持ちをノートに書き出したり、信頼できる人に話したりすることが、治療を乗り越える大きな力になりますよ。
あなたの気持ちを大切にしながら、一歩ずつ前に進んでいきましょう。