がん治療などの副作用による脱毛。
身体的・精神的な負担を和らげてくれる「医療用ウィッグ」は心強い味方ですが、決して安い買い物ではありません。
実は現在、多くの自治体で医療用ウィッグの購入費用をサポートする「アピアランスケア助成金」という制度が広がっているのをご存知でしょうか?
この記事では、医療用ウィッグの助成金を受けるために必要な条件や書類、注意点を徹底解説します。
「知らなくて損をした」ということにならないよう、ぜひ最後までチェックしてください。

1. なぜ助成金が出るの?「アピアランスケア」とは
「アピアランスケア」とは、治療による外見の変化(脱毛、肌の色、爪の変化など)に対し、医学的・心理的・社会的に支援することを指します。
以前は医療用ウィッグの購入は「全額自己負担」が当たり前でしたが、現在は「外見を整えることで、患者さんが自分らしく社会生活を送れるように」との考えから、多くの都道府県や市区町村が独自の助成制度を設けるようになっています。
2. 助成金を受けるための「4つの必須条件」
自治体によって細かな規定は異なりますが、一般的に以下の条件をすべて満たしている必要があります。
① 申請時にその自治体に住民票があること
原則として、住民登録をしている自治体の制度を利用します。隣の市の方が手厚いからといって、そちらに申請することはできません。
② がん等の治療に伴う脱毛であること
抗がん剤治療や放射線療法などの副作用、またはそれに関連する手術によってウィッグが必要になった方が対象です。
③ 過去に同じ助成を受けていないこと
多くの自治体では「1人につき1回限り」となっています。また、他の自治体で既に同様の助成を受けたことがある場合、対象外となるケースが多いため注意が必要です。
④ 所得制限(※自治体による)
一部の自治体では、世帯年収が一定額以下であることを条件としている場合があります。
3. 用意すべき「必要書類」チェックリスト
申請には正確な証明書類が必要です。不備があると再提出の手間がかかるため、購入前に揃えておくとスムーズです。
  1. 交付申請書
    自治体の窓口やホームページからダウンロードできます。
  2. 治療内容がわかる書類(写しで可)
    「化学療法を受けていること」「脱毛の原因となる治療を行っていること」が明記された、診断書、お薬手帳、治療計画書、同意書などが必要です。
  3. 領収書(原本または写し)
    ここが一番重要です。以下の項目がすべて記載されているか確認してください。
    • 購入者本人の氏名(フルネーム)
    • 購入日
    • 金額
    • 品名(「医療用ウィッグ」または「かつら」等)
    • 発行元の名称
  4. 振込先口座がわかるもの
    申請者本人名義の通帳やキャッシュカードのコピー。
4. 助成の対象となるもの・ならないもの
どこまでが助成の範囲内かは、自治体によって判断が分かれます。
  • 対象になることが多いもの: 医療用ウィッグ本体、装着用のネット。
  • 対象外になりやすいもの: ウィッグ専用のシャンプーや台、ヘアケア用品、送料、代金引換手数料。
また、助成金額は「購入額の2分の1(上限2万円〜5万円)」のように設定されていることが一般的です。
5. 申請から給付までのステップ
  1. 【確認】 お住まいの自治体名 +「アピアランスケア 助成」で検索。
  2. 【購入】 ウィッグを購入し、領収書を保管。
  3. 【申請】 必要書類を揃えて、保健所や役所の窓口へ(郵送可の自治体も多いです)。
  4. 【審査】 自治体で内容を審査します(通常1ヶ月程度)。
  5. 【入金】 指定の口座に助成金が振り込まれます。
6. 失敗しないための「3つの注意点」
最後に、特に間違えやすいポイントをまとめました。
  • 期限に注意!
    「購入した翌日から1年以内」など、申請期限が決まっています。治療で体調が優れない時期もあるかと思いますが、忘れないようにしましょう。
  • 領収書の宛名は「本人」で
    宛名が空欄だったり、「上様」だったりすると受理されない場合があります。必ず本人のフルネームで書いてもらいましょう。
  • 中古品やフリマアプリは対象外
    原則として、正規の店舗や通販サイトで購入し、適切な領収書が出るものが対象です。
まとめ
医療用ウィッグの助成金は、治療を頑張るあなたを支える大切な制度です。
自治体によっては、ウィッグだけでなく「胸部補整具(乳がん術後用)」なども対象になる場合があります。
まずは、お住まいの地域の役所へ電話、またはウェブサイトを確認してみてください。もし探し方がわからない場合は、病院のがん相談支援センターに相談するのも一つの手です。
少しでも金銭的な負担を減らし、あなたらしい毎日を過ごせるよう、この制度を賢く活用しましょう。