入浴着は施設で使えるの?――温泉・銭湯での利用可否と確認方法
乳がん手術後の胸部の変化やストーマ装具など、「人目が気になって温泉や銭湯に行けない」と感じる方にとって、入浴着は安心して入浴を楽しむための大切なアイテムです。
厚生労働省も「公衆浴場での入浴着利用への理解促進」を呼びかけていますが、実際には「どこの施設でも使えるわけではない」のが現状です。
ここでは、入浴着の施設での利用可否について整理しました。
1. 厚生労働省の方針
- 厚労省は2012年以降、「乳がん手術後やストーマ保有者など外見変化を持つ方も安心して公衆浴場を利用できるように」と各自治体・業界団体へ通知を出しています。
- 入浴着は水着とは異なり、医療的配慮として作られた専用品であることから、衛生上問題なく使用可能とされています。
2. 実際の受け入れ状況
- 全国的に徐々に広まっているものの、まだ施設ごとに対応差ありです。
- 大手スーパー銭湯や温泉地では「入浴着OK」と明示しているところも増えています。
- 一方で、「水着禁止=入浴着も不可」と誤解されている施設も残っています。
3. 利用前に確認すべきこと
- 事前問い合わせ
電話やメールで「医療用入浴着ですが使用できますか?」と確認しましょう。「水着」ではなく「医療用肌着」であることを伝えると理解されやすいです。 - 公式サイトチェック
最近はホームページ上に「入浴着利用可能」と記載する施設も増えています。 - 自治体・患者会情報活用
がん相談支援センターや患者会では地域ごとの受け入れ状況を把握している場合があります。
4. 利用時の工夫
- 脱衣所ではタオル羽織り+そのまま自然に移動すると違和感少ないです。
- 混雑時間帯(夕方〜夜)を避けて午前中など空いている時間帯がおすすめです。
- 家族風呂・貸切風呂なら周囲を気にせずリラックスできます。
5. 今後への期待
社会全体として「誰もが安心して温泉文化を楽しめる環境づくり」が進められており、今後さらに受け入れ施設は増えていく見込みです。
一人ひとりが声をあげていくことで理解促進にもつながります。
【まとめ】
入浴着は厚労省も推奨する医療的配慮アイテムですが、現時点では施設によって利用可否が異なります。
必ず事前確認し、「医療用肌着」であることを説明するとスムーズ。
不安な場合は家族風呂・貸切風呂から始めても良いでしょう。
“また温泉へ行けた”という体験そのものが、大きな心身リフレッシュにつながります✨