抗がん剤治療による脱毛は、多くの患者さんにとって心身ともに大きな負担となります。
しかし、適切なアイテムを準備しておくことで、脱毛期間中のストレスを軽減し、前向きに過ごす助けとなります。
ここでは、脱毛の進行に合わせた便利なアイテムを、実際に役立つアドバイスとともにご紹介します。
1. 脱毛の始まり〜ピーク時に役立つアイテム
治療開始から2〜3週間ほどで脱毛が始まることが一般的です。この時期は「抜け落ちる毛の処理」と「頭皮の保護」が重要です。
- 使い捨てヘアキャップ(不織布キャップ)
脱毛がピークの時は、驚くほど大量の毛が抜けます。家の中で毛が散らばるのを防ぐため、1日中使い捨ての不織布キャップを被っておくと掃除の負担が劇的に減ります。 - 粘着カーペットクリーナー(コロコロ)
枕元や衣服に付いた毛をサッと取るために必須です。 - 不織布の枕カバー・タオル
枕にタオルを巻くだけでは、隙間から毛が入り込んで寝具を汚してしまいます。使い捨ての不織布シートを枕に敷くと衛生的です。
2. 外出時や日常生活を彩るアイテム
脱毛が落ち着いた後は、自分らしさを保つためのアピアランスケア(外見のケア)が中心になります。
- 医療用ウィッグ
自然な見た目を重視するなら、通気性が良く軽量な医療用ウィッグがおすすめです。購入を検討する場合は、脱毛が始まる前に自分の元のヘアスタイルに近いものを選んでおくと安心です。 - ケア帽子(医療用帽子)
ウィッグを被らない自宅でのリラックスタイムや、就寝時の頭皮保護に欠かせません。オーガニックコットンなど、肌に優しい素材を選びましょう。 - 部分ウィッグ・前髪取り外し式帽子
「フルウィッグは暑いし疲れる」という時に便利です。帽子の内側にマジックテープなどで前髪や襟足の髪を付けられるタイプは、近所への買い物などに重宝します。
3. 頭皮ケア・洗浄アイテム
髪がなくなっても頭皮からは皮脂や汗が出ます。また、脱毛中の頭皮は非常にデリケートです。
- 低刺激シャンプー
頭皮を清潔に保つために、洗浄力が強すぎない敏感肌用のシャンプーを使いましょう。泡で出てくるタイプなら、摩擦を抑えて優しく洗えます。 - 柔らかいブラシ
脱毛が始まっている時は、髪を濡らす前に軽くブラッシングして、あらかじめ抜けかかっている毛を取り除いておくと、洗髪時の絡まりを防げます。
4. 眉毛・まつ毛のケアアイテム
抗がん剤の種類によっては、頭髪だけでなく眉毛やまつ毛も抜けることがあります。
- アイブロウスタンプ・テンプレート
眉毛が完全に抜けてしまうと、形を描くのが難しくなります。あらかじめテンプレートやスタンプを用意しておくと、左右対称に描きやすくなります。 - つけまつ毛・アイライナー
まつ毛が抜けると目元が寂しくなり、ゴミも入りやすくなります。太めのアイライナーでまつ毛のキワを埋めたり、肌に優しいタイプのつけまつ毛を活用しましょう。
まとめ:少しでも心地よく過ごすために
脱毛は一時的なもので、治療が終われば1〜2ヶ月ほどで再び生え始めます。
便利なアイテムを賢く取り入れることで、鏡を見るのが少し楽しくなったり、掃除のストレスが減ったりと、日々の生活の質を上げることができます。自分に合ったお気に入りを見つけて、この時期を少しでも穏やかに乗り切りましょう。
がん相談支援センターなどでは、実際のウィッグや帽子を手に取って見られる場合もあります。一人で悩まず、専門のスタッフに相談してみるのも一つの方法です。
















