抗がん剤治療や脱毛症などで医療用ウィッグを利用している方にとって、毎日の生活の中で「どうお手入れすればいいの?」「洗う頻度は?」「長持ちさせるコツは?」という疑問はつきものです。

お気に入りのウィッグを快適に使い続けるためには、正しいケアが欠かせません。

頭皮が敏感になりやすい治療中だからこそ、衛生面への配慮も重要です。

本記事では、一般的なケア方法をもとに、「医療用ウィッグのお手入れ」について詳しくご紹介します。


1. なぜお手入れが大切なの?

医療用ウィッグは頭皮に直接触れるため、汗や皮脂、ホコリなどで意外と汚れやすいものです。そのまま放置すると…

  • ニオイやかゆみの原因になる
  • 雑菌繁殖による頭皮トラブルにつながる
  • 毛髪部分が絡まりやすくなる
  • 型崩れ・劣化スピード加速

つまり「清潔」と「美しさ」を保つためには定期的なお手入れが必須なのです。


2. 日常のお手入れ(ブラッシング)

  • 使用前後には専用ブラシで毛流れを整えることから始めましょう。
  • 毛先から少しずつ優しくとかすことで絡まり防止になります。
  • 強く引っ張らないこと!ネット部分破損や抜け毛増加につながります。
  • 静電気対策として静電気防止スプレー(ウィッグ専用品)活用もおすすめです。

3. 洗浄・シャンプー方法

【A】洗う頻度

夏場や毎日着用時:週1~2回程度
冬場や短時間使用時:月1回程度でも可

※使用環境によって調整してください。「汗かいたな」と思ったら早め洗浄推奨です。

【B】洗い方ステップ

  1. ぬるま湯準備(30℃前後)+専用シャンプー溶解
  2. ウィッグ全体を沈めて“押し洗い” (ゴシゴシNG)
  3. 汚水交換しながら十分すすぐ(泡残り注意)
  4. 専用リンスまたはコンディショナー同様に実施
  5. 軽くタオルドライ(水分吸収のみ/絞らない)

【C】注意点

  • 必ず「ウィッグ専用品」使用!市販普通シャンプーだとパサつき・変色リスクあり。
  • 人毛タイプ/人工毛タイプで推奨ケア異なるので説明書確認必須。

4. 乾燥方法

  • タオルドライ後、専用スタンドへセットして自然乾燥しましょう。
  • ドライヤー熱風&直射日光NG → 繊維劣化・型崩れ原因になります。
  • 完全乾燥まで数時間~半日必要なので余裕あるタイミングで行うのがおすすめです。

5. 保管方法

  • 使用後&洗浄後は必ず完全乾燥→保管!湿気残存=カビ発生リスク大!
  • 型崩れ防止には専用スタンドor通気性良好場所利用推奨。箱収納時は丸めた紙等支え工夫◎
  • 長期間未使用でも定期陰干しすると衛生的&ニオイ予防になります。

6. インナーキャップ&小物類のお手入れ

敏感肌の場合インナーキャップ併用がおすすめですが、こちらも毎日交換&洗濯必須です。また汗取りパッド等小物類も忘れず清潔キープしましょう。「本体だけ綺麗」では不十分!頭皮トラブル予防には周辺アイテム管理も重要ポイントです。


7. トラブル時対応

「ネット部分破損」「カール戻らない」など困った場合、自分で無理修理せず購入店or専門業者相談してください。有償メンテナンス可能ケース多数あります。不安点あれば遠慮なく問い合わせOK!


8. 長持ちさせるコツまとめ

  1. 毎日の軽いブラッシング習慣化!
  2. 汗かいた日は早め洗浄 or インナーキャップ交換!
  3. 自然乾燥徹底(熱風×直射日光×)!
  4. 複数枚ローテーション利用=寿命延長+清潔維持◎

【まとめ】

医療用ウィッグのお手入れでは「優しく」「清潔」「自然乾燥」が基本ルールです。

一見面倒そうですが、一度習慣化すれば難しくありません。“お気に入りの一枚”を長く快適に使うためにも正しいケア続けてくださいね。

不安点あれば病院スタッフ・販売店へ遠慮なく質問しましょう。“あなた自身”が少しでも楽になれる工夫、ご自身ペースで見つけてください!