### メイクの道具でできる感染対策!抗がん剤治療中の安心ケア
抗がん剤治療を受けることになったあなたやご家族の方、不安な気持ちがあるかもしれませんね。
実は治療中、一時的に免疫力が下がって感染症にかかりやすくなることがあります。そ
んなとき意外な感染源になりうるのが、毎日使うメイク道具なんです。治療中でも安心してメイクを楽しむためのヒントをお伝えします。
### お肌に優しい道具選びのコツ
「抗がん剤治療中でもメイクしていいの?」というご質問をよくいただきます。答えはイエス!ただし、この時期のお肌は特別なケアが必要です。
治療中はお肌が敏感になりがちで、普段問題なく使えていたものでも刺激を感じることがあります。
メイク道具選びで大切なのは「低刺激」と「清潔さ」の二つ。
パウダー用ブラシは、動物の毛(獣毛)よりも合成繊維のものが清潔に保ちやすくおすすめです。
「抗菌加工」と表示された商品は特に安心。スポンジ類は、「ラテックスフリー」の表示があるものを選ぶと、思わぬアレルギー反応を防げます。
また意外と見落としがちなのが柄の部分。木製だと水分を吸収して雑菌が繁殖しやすいため、プラスチックや金属製のものが衛生的です。
お店で選ぶときは「シンプルで洗いやすいデザイン」を基準にすると失敗が少ないですよ。
### 清潔を保つお手入れの基本
「高いメイク道具を買ったから大丈夫!」と思っていても、お手入れをしなければ雑菌の温床になってしまいます。
免疫力が下がっている時期だからこそ、普段以上にケアを丁寧に行いましょう。
ブラシやスポンジは、少なくとも週1回はぬるま湯と中性洗剤(赤ちゃん用シャンプーも◎)で優しく洗うのがベスト。
特にファンデーションや下地をつける道具は毎日洗えるとさらに安心です。
洗った後は、直射日光を避けた風通しの良い場所で完全に乾かすことが超重要!半乾きの状態は雑菌の楽園になってしまいます。
忙しい日は、消毒用アルコールをスプレーしてティッシュでふき取る方法も効果的。
ただし、肌に直接触れる部分は使用前に必ず完全に乾かしてから使いましょう。
抗がん剤治療中はお肌がデリケートなので、アルコールが残っていると刺激になることがあります。
便利なワンポイントアドバイス:ファンデーションスポンジなど毎日使うものは、2~3個用意して交互に使うと、しっかり乾燥させる時間が確保できますよ。
また、目安として、スポンジ類は1~2ヶ月、ブラシ類は3~6ヶ月での交換をおすすめします。
### 実践!感染リスクを下げるテクニック
治療中の方に特におすすめしたいのが「使い捨てアイテム」の活用です。
綿棒やスポンジチップなどは、アイシャドウやリップの塗布に最適。1回で捨てることで清潔さが保証されます。
家族と共有する必要もないので安心ですね。
化粧品の形状にも注目してみましょう。チューブ型やポンプ式の容器は、指で直接中身に触れないため雑菌混入のリスクが低くなります。
ジャータイプの製品(蓋を開けて指ですくうタイプ)を使う場合は、清潔なスパチュラ(専用のへら)で必要量を取り出し、手の甲や別の清潔な容器に移してから使うとGood!
「開封後はなるべく早く使い切る」というのも鉄則です。
特にマスカラは3ヶ月、リキッドファンデーションは6ヶ月を目安に新しいものに替えるのが安全です。
また化粧品の保管場所も意外と重要なポイント。直射日光や浴室のような湿気の多い場所は避け、涼しく乾燥した場所に保管しましょう。
未開封でも高温多湿の環境では品質劣化が早まります。
治療中のメイクは、肌を強くこすらず優しくタッピングするように心がけると、肌への負担が減らせます。
少し手間はかかりますが、これらの工夫で安全にメイクを楽しむことができます。
アピアランスケアは見た目だけでなく、自分らしさを保ち、前向きな気持ちをサポートする大切な時間。
「今日も自分らしくいられる」という小さな喜びが、治療を乗り切る力になることもあります。
ぜひ安全に、そして楽しくメイクを続けてくださいね。困ったときは、病院のスタッフや専門家に相談することも忘れないでくださいね!