### 抗がん剤治療中でも美しく—肌色変化に合わせたメイクアップのコツ
**抗がん剤治療中の肌色変化に対応するメイクの基本**
抗がん剤治療を受けると、お肌の色や質感が変わることがあります。
「あれ?いつもの化粧品が似合わなくなった…」と感じることも珍しくありません。
ご安心ください、これは治療による自然な変化なのです。皆さんにお伝えしたいのは「今のあなたの肌色」に合わせることの大切さです。
肌色が青白くなったときは、オレンジやコーラル系のリップやチークが血色感を復活させてくれますよ。
逆に、肌が黄色みを帯びているときは、ローズピンクやプラム系の色味がお肌のトーンをバランス良く見せてくれます。
「どの色が合うのかわからない…」という方は、手の甲に少量試してみてください。
できれば窓際など自然光の下で確認すると、実際に顔に乗せたときの発色がイメージしやすくなります。
**心が明るくなる血色感メイクのテクニック**
治療中は「元気がない」と思われたくないですよね。
実は血色感のあるメイクは、ご自身の気持ちも前向きにしてくれる魔法のようなものなんです。
チークを頬の高い位置からこめかみに向かって「ふんわり」広げてみてください。
鏡を見ながら軽く微笑むと、自然と盛り上がる部分—それが理想的なチークの位置です。
リップは唇全体に塗るだけでなく、ちょっとしたコツがあります。
唇の中央部分に少し濃いめにのせて、指でぼかすだけで立体感が生まれますよ。
「今日は疲れているな…」という日は、リップを指先に少量とって唇を軽くポンポンと叩くように色づけるだけでOK。
これだけで、「何だか顔色が良くなった!」と周りから声をかけてもらえることも多いんですよ。
**乾燥対策と長持ちメイクの両立法**
抗がん剤治療中は、お肌の乾燥が一段と気になりますよね。
朝のスキンケアでしっかり保湿するのはもちろんですが、メイク用品自体にも”お肌に優しいもの”を選びましょう。
最近は、セラミド(肌の保湿バリアを強化する成分)やヒアルロン酸(水分を抱え込む成分)配合のチークやリップも増えています。
「メイクしながらケアもできる」一石二鳥の商品を探してみてくださいね。
「せっかくメイクしても、すぐに落ちてしまう…」というお悩みには、「重ね塗り」がおすすめです。
例えば、クリームタイプのチークを薄く塗り、その上からパウダータイプを軽く重ねると、色持ちがグッと良くなります。
特に病院への通院日など長時間外出する日は、最初にティッシュで軽く押さえてから重ね塗りする方法を試してみてください。
また、小さなポーチに「これだけは!」というアイテムを入れて持ち歩くことも大切です。
リップとチークが一つになった兼用タイプなら、かさばらず、顔の色調も統一されて自然な仕上がりになります。
外出先でも気軽にタッチアップできると安心ですね。
抗がん剤治療は身体にも心にも負担がかかるものですが、「今日は少しメイクをしてみようかな」という小さな一歩が、あなたの気持ちを明るくする力になります。
どんなときも、あなたらしく過ごせますように。
治療と同じくらい大切な自分へのご褒美として、アピアランスケアを取り入れてみてくださいね。