### 医療用ウィッグと調和する自然なメイクテクニック
抗がん剤治療を始める方、あるいは治療中の皆さん、こんにちは。治療中の外見の変化は、誰もが不安に感じるものです。
でも大丈夫。ちょっとしたコツで、医療用ウィッグを自然に、そして自分らしく身につけることができますよ。今日はそのヒントをお伝えします。
### ウィッグと肌の境目を自然に見せるテクニック
「ウィッグをつけていることを気づかれたくない」そんな気持ち、とてもよく分かります。
実は、自然に見せるコツは生え際にあるんです。
ウィッグの前髪と額の境目には、ウィッグの髪の色に近いアイブロウパウダーやシャドウを使って軽くぼかしましょう。
筆でサッと撫でるだけで、驚くほど自然な印象になります。
治療中は肌が敏感になっているので、「低刺激」「敏感肌用」と書かれた化粧品を選ぶといいですね。
事前にパッチテスト(内腕など目立たない場所に少量つけて反応を見ること)をしておくと安心です。
また、お顔全体のファンデーションは、首元の色に合わせて選びましょう。
ウィッグの下の頭皮は日に当たらないので白く、顔との色差が出やすいのです。首〜顔〜額と自然につながるよう、やさしくなじませてくださいね。
### 頭皮の露出部分と耳周りを自然にカバーする方法
「風が吹いたら頭皮が見えちゃった!」そんな心配も解決できます。
頭皮が見えやすい分け目や生え際には、ウィッグの色に近いパウダーファンデーションを薄くつけておくと安心です。
専用の頭皮用コンシーラーもあります。厚塗りは逆に不自然になるので、軽くポンポンとつけるのがコツです。
耳周りや首元の境目は特に注意したい部分。ここもファンデーションで優しくなじませましょう。
おしゃれなスカーフやターバン、バンダナなどを組み合わせるのも素敵です。
これらは境目をカバーしながら、おしゃれのアクセントにもなり一石二鳥ですよ。
「治療中だからこそおしゃれを楽しみたい」という気持ちも大切にしてくださいね。
### 肌トラブル対策とウィッグケアの基本
治療中のお肌は本当にデリケート。ウィッグによる摩擦や蒸れから肌を守ることも大切です。
まず、ウィッグインナー(ウィッグの下にかぶる薄い帽子のようなもの)の使用をおすすめします。
綿100%のものを選ぶと、汗を吸収して蒸れを防ぎ、頭皮への負担が減ります。
長時間ウィッグをつけていると、額や耳の後ろが赤くなったり、かゆみが出ることも。
そんなときは香料や着色料の入っていない保湿クリームを塗って守ってあげましょう。
寝る前に頭皮を優しくマッサージするのも、血行が良くなって気持ちいいですよ。
ウィッグ自体のお手入れも忘れずに。
専用のブラシでやさしく梳かして、汚れが気になるときは専用シャンプーで洗いましょう(洗い方はウィッグの種類によって異なるので、購入時の説明を確認してくださいね)。
大切なのは見た目だけでなく、あなた自身の「心地よさ」です。
「これが私らしい」と思えるスタイルを見つけてくださいね。
治療を頑張るあなたを、周りの人も、そしてあなた自身も、優しく応援していきましょう。