抗がん剤治療を始めることになったあなたへ。治療が決まると「仕事はどうしよう」「生活はどうなるの」と不安になりますよね。
私は長年アピアランスケア(外見ケア)に携わってきましたが、治療と仕事の両立に悩む方々をたくさん見てきました。
でも心配しないでください。適切な制度やサポートを利用すれば、無理なく治療と仕事を両立できることがほとんどです。
ここでは、あなたやご家族が知っておくと役立つ情報をお伝えします。
### 休職制度を上手に活用しよう
抗がん剤治療中は、体調の波があるのが普通です。調子のいい日もあれば、つらい日もあります。そんなとき頼りになるのが休職制度です。
まず確認したいのは、会社の「傷病休暇」や「有給休暇」です。その他に、多くの会社では「私傷病休職」という制度があります。
これは病気やケガのために一定期間休むことができる制度で、場合によっては最大1~3年取得できることも。
また健康保険に加入している方なら「傷病手当金」を申請できます。これは給料の約3分の2が最長1年6か月支給される制度です。
「収入がなくなるのでは?」という不安を軽減してくれる大切な制度なんですよ。
私の経験では、休職制度を利用する際は、主治医と相談して「いつ頃復帰できそうか」の見通しを立ててから、会社と相談することをお勧めします。
無理のない計画を立てることで、あなたも会社も安心して治療に集中できる環境が作れますよ。
### 時短勤務や在宅勤務を検討しよう
「完全に仕事を休むのはちょっと…」という方には、時短勤務や在宅勤務という選択肢もあります。
治療のスケジュールに合わせて、フレックスタイム制度を活用している方も多いですよ。
最近では「両立支援コーディネーター」がいる病院も増えています。
これは治療と仕事の両立をサポートする専門家のことで、あなたの状況に合わせたアドバイスをくれます。
病院のソーシャルワーカーや看護師に「両立支援について相談したい」と伝えてみてください。
実際に私がサポートした40代の女性は、週に1回の抗がん剤治療中、治療日とその翌日は在宅勤務、他の日は時短勤務で上手く乗り切りました。
特に脱毛が始まった時期は在宅勤務を多めにして、心の準備ができてから少しずつ出社日を増やしていきました。
「同僚の理解があって本当に助かった」と話していましたよ。
### 企業の両立支援制度を確認しよう
嬉しいことに、最近は「がん治療と仕事の両立支援」に積極的な企業が増えています。
例えば、治療費の補助制度や、治療に配慮した配置転換を行う企業も。
中には抗がん剤治療による脱毛対策として、医療用ウィッグ(医療用かつら)購入費用の補助を行っている会社もあるんですよ。
これはとても助かりますね。良質な医療用ウィッグは10万円前後することも多いですから。
私がいつもお伝えしているのは、まずは自社の就業規則や福利厚生制度を確認することです。意
外と知られていない支援制度が隠れていることがよくあります。
人事部や産業医、健康保険組合に相談してみると、利用できる制度が見つかるかもしれません。
「病気のことを会社に言いづらい…」という気持ちもわかります。
でも適切なサポートを受けるためには、必要な範囲で状況を伝えることも大切です。
信頼できる上司や人事担当者に相談してみてください。あなたの治療を応援してくれる仲間がきっといますよ。