肌質の変化を理解する
抗がん剤治療を受ける方の肌は、治療の影響で大きく変化することがあります。
乾燥や敏感さが増したり、色むらが目立ちやすくなったりすることも。
このような変化に対応するため、まずは自分の肌質をよく観察することが大切です。
朝晩の洗顔後、何も塗らずに30分ほど置いてみましょう。
頬がつっぱる感じがすれば乾燥肌、てかりが出れば脂性肌の傾向があります。
また、赤みや痒みが出やすければ敏感肌の可能性があります。
抗がん剤治療中は、これらの特徴が日によって変化することもあるので、定期的にチェックすることをおすすめします。
ファンデーションの種類と特徴
肌質の変化に合わせて、適切なファンデーションを選ぶことが重要です。主な種類には、リキッド、パウダー、クリームがあります。
リキッドファンデーションは、みずみずしく伸びが良いので、乾燥肌の方におすすめです。カバー力も高く、色むらを隠すのに適しています。
パウダーファンデーションは、脂性肌の方に向いています。皮脂を吸収し、てかりを抑えてくれます。ただし、乾燥肌の方は避けたほうが良いでしょう。
クリームファンデーションは、乾燥肌と敏感肌の方に適しています。保湿力が高く、肌に優しいのが特徴です。
抗がん剤治療中は、肌が敏感になっていることが多いので、刺激の少ないミネラルファンデーションも選択肢の一つです。
ファンデーションの塗り方と注意点
肌質の変化に対応するには、塗り方にも工夫が必要です。
乾燥が気になる場合は、化粧下地で十分に保湿してからファンデーションを薄く伸ばします。
指で塗るより、清潔なスポンジや専用ブラシを使うと、よりきれいに仕上がります。
敏感になっている肌には、優しくポンポンと押さえるように塗るのがおすすめです。
こすったり強く押し付けたりすると、肌への負担が大きくなってしまいます。
また、抗がん剤治療中は髪の毛が抜けることがあるため、医療用ウィッグを使用する方も多いでしょう。
ウィッグの生え際にもファンデーションを軽く馴染ませると、より自然な仕上がりになります。
最後に、メイクを落とす際は必ず専用のクレンジング剤を使い、肌に負担をかけないよう丁寧に行いましょう。
寝る前のスキンケアも忘れずに行い、肌の回復を助けてあげることが大切です。
抗がん剤治療中は体調の変化が大きいですが、お化粧を楽しむことで気分が上がることもあります。
自分の肌と向き合いながら、無理のない範囲でメイクを楽しんでいただければと思います。